酒飲みの天国?でのあっさりシジミ汁
 
 
 
 釜山は新鮮な魚が豊富でうまいものが多い酒飲み天国です。だけど天国にゃ怖い神様がいつも怒鳴るんだ〜というわけでありませんが、疲れがちの肝臓をいたわる食べ物もちゃんとあります。それがこのシジミ汁屋さん。シジミは釜山名物だそうですが、どこで取れるんでしょうね。ソウルに漢江(ハンガン)という大きな河が流れているように、釜山にも洛東江(ナクトンガン)という大河が流れています。シジミはここで取れるんでしょうか。この洛東江という河にはちょっとした思い出があります。昔、韓国に電子材料を輸出していたんですが、その時の現地の競合会社にT電子という会社があり、その工場がこの洛東江の上流にありました。その工場が、ある時猛毒で発ガン性のあるフェノール廃液を洛東江に垂れ流して、下流にあった大邱などで、洛東江の水を水道水にしていた人で腹痛などを訴える人が続出し、大きな社会問題になりました。大邱は当時の盧泰愚大統領の出身地でもあったので、余計に問題になりました。実はこのT電子の属する財閥が、OBビールを作っていたり、コカコーラの輸入元だったため、それらの商品の不買運動まで起きたほどでした。

 閑話休題。つい3時間前に、海鮮ミックス焼き飯を食べたばかりだった私は、あっさりしたシジミ汁だけにしたかったのですが、メニューはシジミ定食だけとのこと。それで出てきたのがこれ。(↓)
 
 





 どひゃー、という感じですが、左上にあるのは、サバコチュジャン味噌です。とてもこれだけは食べられなくて、シジミ汁を中心にいただきました。お味は、コムタン系のあっさり塩味です。シジミはむき身にしてあって、とても食べやすく、スープにはシジミのしみじみした滋味があふれていました。(親父ギャグではありません...)青いのは、韓国のセリでミナリといいます。

 お店の感じは、下の写真の通り。「しじみせんもんてん」と日本語で書いてあるのが笑えますね。確かに、あまり広くないお店の中の、他のお客もほとんど日本人でしたが。店の名前はソムジンガンと読みます。有名な天安コムタンのすぐ裏側です。
 
 

zechok






注: その後調べたところによると、シジミは慶尚南道の河東(ハドン)郡あたりを流れる蟾津江(ソムジンガン)という河川の特産物ということでした。(店の名前はここから取ったんですね。)特に有名なのは、河東邑の南方のシンバン村(古田面銭島里)だそうです。昔はプサンでもたくさん取れたので名物になったということです。実は今日本で売っているシジミもほとんど韓国からの輸出だとか。
 
 
 
 

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