ディープな韓国食べ歩記/ソウル・テジョン・ユソン(1)



 
 
 
 

 1999年11月に、初めて行ってから丁度10年、最後に行ってから5年半ぶり、また回数にして丁度30回目の韓国に行って来ました。このページでは、同行したTさんが撮った写真を使って、私なりの「ディープな(?)」解説を付け加えてみます。実は、30回も行ったといっても、プライベートで観光で行くのは今回が初めてで、私にとっても楽しい体験でした。
 

 今回の旅行の発端は、徳島(私の現在の居住地)でのとある焼き肉屋の、インチキな「韓国風焼き肉」です。店名はあえて伏せますが、いかにもそれらしい名前をつけたそのお店で出てくる焼き肉は、ある意味では確かに韓国風でしたが、メニューは一種類、ニンニクの小片は頼んでも置いてない、その他いかにも「鳥無き里のコウモリ」でした。
「こんなもん、ちがーーーーう!!」これが、今回の韓国ツアーの動機です。(^_^;)

 というわけで、いきなりカルビの写真で始まります。初日の晩は、ホテルから歩いていけるところで、仁寺洞の「迎賓ガーデン」(ヨンピンガードゥン)という所に行きました。ここはいわゆる「炭火カルビ」(スップルカルビ)の店で、昔ながらの七輪で肉を焼いてくれます。

右側にある葉っぱが「サンチュ」です。日本ではチシャとかサニーレタスと言っているものです。韓国では、基本的に肉でも魚(ウナギなど)でも、焼いたものはこの葉っぱにくるんで食べます。店によっては、白菜、ワケギのような細ネギや、春菊も使うところもあります。


 
 
 
 
 
 

 この写真は、2日目の三元ガーデン(サムウォンガードゥン)という、たぶんソウルで一番大きなカルビレストランの一つでのものです。手前にあるのが、焼き肉用3点セットで、すでに紹介した「サンチュ」の他に、ニンニクの小片とサムジャン(サンチュジャン)と呼ばれる舐め味噌です。「正しい」食べ方は、肉をサンチュの真ん中に取り、ニンニクの小片にサムジャンをつけ、肉と一緒にサンチュでくるんで食べるというものです。お好みで、各種キムチを取って一緒に巻いても構いません。ニンニクは日本のものより辛くなく、生でもOKですが、焼いた方が体には良く、臭いもきつくなくなります。アルミ箔で作った小皿に入れてゴマ油で煮るようすると、ほくほくした味になり大変おいしくいただけます。

 

 左下の液体が入っているものは、「水キムチ」(ムルギムチ)です。中に入っている野菜よりも、液体の方が本体です。甘酸っぱい味がしますが、口の中が唐辛子で辛くなったときは、これで中和します。

 肉を焼いている鉄板は、専用のもので、真ん中で肉を焼いて、その焼き汁が回りにたまるようになっています。また、肉が焼けたら焼けすぎないように、ここに取り分けておきます。

 写真では、丁度店員が焼けた肉(この写真はロース)をはさみでジョキジョキ切ってくれています。肉だけでなく、ウナギや冷麺(ネンミョン)もすべてはさみで切ってくれます。


 ちなみに、お値段ですが、最初の店迎賓ガーデンの価格表です。
 

炭火カルビ 14,000ウォン
生ロース 14,000ウォン
もみダレ肉 14,000ウォン
プルゴギ  9,000ウォン
冷麺 4,500ウォン
ビビン冷麺 
5,000ウォン
石焼きビビンバ
4,500ウォン
カルビスープ
4,500ウォン
牛肉辛味スープ 
4,500ウォン

 
 
 
 この値段、日本円だとどの位でしょうか。旅行当時のレートは、\100=1150ウォンくらいでした。このレートそのままで計算すると、炭火カルビが\1,200くらいになります。ただし、現地の人の感覚だとたぶんこの倍くらいでしょう。そういう意味ではあまり安いとはいえません。ただ、日本と違って、サンチュやサラダ、キムチ類、デザートもすべて価格に入ってますし、デザート以外は無くなればすぐお代わりを持ってきてくれますので、同じものを日本で食べるよりははるかに安くあがります。(日本の赤坂などで食べれば、サンチュ類はお代わりするたびに、\500〜\1,000というとんでもない料金を取られます。)
 
 余談ですが、今(1999年11月現在)の円とウォンのレートはIMF危機もあってかなりウォン安です。参考までに、マクドナルドのメニューの価格で購買力を比較してみます。ソウル駅のマクドナルドでは、チーズバーガーセット(それらしく発音すると、チーズボゴセッツゥ)が2,900ウォンでした。日本では\400です。これで計算すると、\100=725ウォンになります。実際に私が頻繁に韓国に行っていた'90年代前半はこの位のレートの時が多かったように思います。このレートで計算すると、炭火カルビが\2000弱で、まあ妥当なところだと思います。
 

 
 

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