素晴らしきKPOPSの世界(「よい子の韓国歌謡曲」)



 
 

  KPOPSという言葉があるのかないのか知らないけど、要は韓国POPSです。1999年11月に久しぶりに韓国に行って、たくさんCDを買い込んできてから、すっかり韓国POPSにはまっています。

  前の会社で、輸出の営業をやっていて、韓国を担当した時代が5年くらいあります。その時に韓国語のカラオケも数曲歌えるようになりました。それは、ご多分にもれず、チョー・ヨンピルの「トラワヨプサンハンエ(釜山港へ帰れ)」や「ソウル・ソウル・ソウル」、そして日本で売っていたキム・ヨンジャのCDに入っていた、尹秀一(ユン・ソイル)の「アパート」などでした。こんな超おなじみ曲であっても、日本人の私が歌うということだけで、随分と韓国のお客さんとのコミュニケーションを深めるのには役に立ってくれました。(発音はラジオの韓国語講座で勉強したので、一応それらしかったわけです。)

  今は会社も仕事も変わって、韓国の人とお酒を飲む機会もほとんどありません。でもそうなると逆に楽しみのためと、韓国語の勉強のために、もっとカラオケで歌える韓国曲を増やそう、それも最新の曲にしよう、と思って韓国でCD買い込んできたわけです。そんな中から気に入った歌手・曲をいくつかご紹介してみたいと思います。

  なお、Web上に、なばさんという方が作られている TURBO CLUB というページがあり、ここに歌詞の対訳や、アーチストの詳細な情報などがあり、大変参考になります。(信じられないほど充実していて、なおかつ更新の速いサイトです。)この場を借りて御礼申し上げます。

(当初このページには、CDのジャケット写真を載せていました。しかし、紹介のためとはいえ、無断で載せるのは問題があり、自主判断で削除しました。)
 
 



チョ・ソンモ

  一緒に韓国に行った仲間内での通称は「宇多田ヒカル兄ちゃん」です。ソウル鐘路のCD屋さんで第2集のCDを発見したとき、「宇多田ヒカルのFirst Loveのパチモン!」というのがみんなの第1印象でした。(ジャケットの写真といい、タイトルのフォントといい、"First Love"そっくりでした。) でも、冗談が本当になって、その第2集はわずか80日あまりで200万枚以上を売り上げて、韓国での売り上げ枚数記録を簡単に塗り替えてしまいました。(韓国の人口は日本の1/3の約4000万ですから、日本でなら600万枚売れたのと同じです。まさに「韓国の宇多田ヒカル」!)
  聞いてみると、韓国で売れたのはとても納得できます。高音系で、「新バラードの王様」と呼ばれるくらい、歌のうまいお兄ちゃんです。現在、韓国ではRapとテクノとDance Musicが全盛のようで、そんな中で歌の本来の魅力を強調したのが新鮮だったのではないでしょうか。ただし、歌詞はとってもクサイですが...(日本で言うと、昔グレープの「精霊流し」という曲がありましたが、あの世界に近い。)  1999年の年末の各種歌謡大賞をほぼ独占したそうです。
  私のお薦めは、第1集に入っている「プルミョレサラン(不滅の愛)」です。第2集の看板曲の「For your soul (悲しい霊婚式)」は、韓国曲がほとんど入っていないので有名なカラオケのJoysoundにすら入りました。
 



s#arp (シャープ)

  韓国で買って来た中で、一番気に入ったのが、このs#arpの第2集です。全般に明るくPOPSの王道、という感じがします。女性メンバー3人の声の違いを楽しむ、という意味では、日本でいうとSpeedに近いのかも知れませんが、それに男性2人がそれぞれ性格の違うRapを加えて、全体に立体感を持たせています。
  お薦めは、TELL ME、TELL ME; カッカイ(近くに); Gimme!Gimme!Gimme!など。最近(2000年1月)「TELL ME、TELL ME」が日光堂のカラオケに入りました。
 



ユー・スンジュン

  ソウル市内で入ってみたノレバン(カラオケルーム)のモニター画面で踊っていたのがこの人。とにかくカッコイイし、在米1.5世(?)とのことで、英語と韓国語交じりのラップがとっても決まっています。また、在米の韓国系の人達は、例のロス暴動の時に迫害されたりして、結構大変そうで、なんかそうした不幸にもめげない好青年(?)という感じで、好感が持てます。第2集に、大ヒットした「ナナナ」が入っています。第4集ももう出ているらしいのですが、未入手。
 



ヤンパ

 ヤンパとは、「タマネギ」の意味だそうです。どうしてそんな名前にしたのかは知りませんが...日本で言えば、(杏里+今井美樹+中森明菜)÷3、といった感じでしょうか。同性に受けるタイプ!?彼女も歌はとてもうまい、うまいけど、時々コブシまで入って、ただでさえ「韓国の歌は全部演歌」だと思っている日本人が聞いたら、誤解を深めそうです。(でも、ヤンパの歌う「天城越え」とか聞いてみたい気もする...)
  私が聞いたKPOPSのCDではどちらかというと曲主体という感じのが多くて、あまりいい歌詞はありませんでしたが、第3集に入っている a.ddio (アディオ)という曲はなかなかです。(歌詞は、上述のTurbo Clubの中にあります。)日本のカラオケにも多くの機種で入っていますので、練習して韓国アガシを泣かせましょう。(^_^;) (チョ・ソンモの歌で泣くアガシより、ヤンパの歌で泣くアガシの方がIQは高いと思う...)
 



S.E.S v.s. Finkl v.s. BABY VOX

  女性だけのグループ対決。順番に女性3人、4人、そして5人。
  S.E.Sは、日本市場開拓を狙って、日本語の歌をたくさん出していて、日本でも少しおなじみ。私が持っているマキシ・シングルの「T.O.P」は、同じ事務所の「神話」のヒット曲の日本語カバー。
  Finklは、4人ともとっても可愛いし、歌もなかなか。2.5集に入っている「インディアン人形のように」という曲のタイトルから、リンリン・ランランを思い出すのは私だけでしょうか。この間、韓国の音楽ニュース・サイトで契約金1億ウォンで、シャープ電子のCM出演が決まった、とありました。今が旬のアイドル。
  BABY VOXは、「元祖」女性だけアイドルグループだそうですが、何となく上の2グループに比べて落ち目の感がするのは否めない。正当派美女3人に、シノラー系2人の組み合わせで、このシノラー2人がラップ担当みたいです。ヒット曲「ヤヤヤ」は、なんとも正統的アイドル曲ですが、それだけに深みには欠けます。
 



Shinhwa(神話)

  日本で言えば、ジャニース系の男性6人組。(Shinhwaの先輩で同じ事務所に、H.O.T.というグループがいます。最近ちょっと落ち目?) 第2集は「T.O.P」という曲(S.E.S.もカバーしている曲)が、アレンジを変えて3曲も入っています。この曲を聴くと、のKPOPSのはやりの要素が全部入っているように思います。なんと、メロディーは、チャイコフスキーの「白鳥の湖」そのまま。それにのって英語Rap、韓国語Rapとめまぐるしく移り変わっていきます。ま、それなりに面白いですが。(余談ですが、韓国では、日本よりクラッシック音楽を聴く人が多いようで、ほとんどポピュラーと同等レベルでクラッシック音楽のチャートがWebなどで紹介されています。)

 



god

  このグループは、まず「お母様に(オモニムケ)」という曲の歌詞を、なばさんのページでご覧下さい。これぞ、韓国版「一杯のかけそば」ならぬ「一杯のチャジャンメン」。チャジャンメンとは、中華のジャージャー麺のことですが、韓国では昼食のメニューとして人気があります。子供の頃、おやつがいつもインスタントラーメンだったので、たまにはもっとおいしいものを食べたいとだだをこねたら、お母様はなけなしのお金で、チャジャンメンを取ってくださった。どうしてお母様は召し上がらないの、と聞いたら、お母様はチャジャンメンは嫌いだ、と仰った...という歌詞です。(韓国語では自分の両親に対し、敬語を用います。)
  歌詞だけ読むととってもクサイのですが、「オモニムン チャジャンミョニ シルタゴ ハショッソ」と実際の歌で聞くと、それなりに感動してしまいます。男性5人組ですが、一人とっても怖そうなお兄ちゃんが混じっています。一時期のユー・スンジュンの髪型に似ています。
 



イ・ジョンヒョン

  はっきりいって、とっても変なネーチャン。韓国では今何故かテクノがはやっていて、その代表的な歌手がこのイ・ジョンヒョン。ヤンパの180度対極というか、とても不健康な世界です。(ある意味で、サタニズム的?) なんせタイトルからして「Let's go to My Star」だもんなあ。勝手に一人で行ってください。歌詞もぶっとんでいて、「あ、ビッグバンだ」なんてのが出てきます。私はついていけません。
 



キム・ヘヨン

  これまでの歌手とはちょっと路線が変わって、中年御用達音楽のポンチャックというジャンルの女王。何故か、日本で(一部に)熱狂的な人気がある。(検索エンジンで探してみてください。)私が入手したのは、その代表アルバムの一つの「カンクンナムジャ3」。チープなカシオトーン伴奏と、気の抜けた男性の合いの手がなんともいえません。タイトルも泣かせて、「ゴー・ゴー・ゴー」とか「酒・酒・酒」、「キムチの主題歌」といった、これ以上ないわかりやすい世界。「キムチの主題歌」なんてのは、正確な意味は不明ですが、どうも「もーしもご飯にキムチがなかったらー、とってもさびしいわー」などと歌っている感じである。
  韓国のタクシーとか、高速バスに乗ると、この手の音楽がガンガンかかっていて、そういう意味ではとても懐かしい。
 
 

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