ディープな韓国食べ歩記/ソウル・テジョン・ユソン(4)



 
 
 

 いくらなんでも、朝から晩まで焼き肉を食べていたわけではないので、このあたりで、他の食べ物も紹介します。
 この写真は、2日目の朝食に食べに行った、鐘路の「里門ソルロンタン」というお店のソルロンタンです。ソルロンタンとは、牛の頭から、骨、内臓まで、何時間もかけてスープを取ったものに、牛のバラ肉、ご飯、ソーメンなどを入れたものです。食べるときに塩、胡椒で味をつけ、ネギやカクトゥギキムチを混ぜていただきます。何かで読んだ話だと、金大中大統領が一番好きな食べ物だとか。昔仕事で韓国に行っていた頃、あるお客さんから、「お土産でお酒を持ってくるなら、Chivas Regal のロイヤル・サリュートがいいよ、韓国人が一番ありがたがるお酒だから」と聞いたことがあります。理由を聞くと、全大統領か朴大統領が愛飲していたお酒だから、ということでした。韓国の大統領も、昔は国民との距離を保って威厳を見せるのが通例だったのが、最近はめっきり庶民的になったようです。(余談ですが、このロイヤル・サリュート21年物は、当時免税店で98ドルくらいでした。ところが、最近日本の酒安売り店では、このドル価格に100をかけたくらいの値段で買えてしまい、ある種の感慨を感じます。)
 

 中に入れて食べる、カクトゥギキムチです。韓国のスーパーで見た韓国産ダイコンは、全体に寸詰まりで堅そうで、このキムチ以外には向きそうもありませんでした。、

ソルロンタンに似た料理に、コーリーコムタンというのがあります。これはいわゆる牛のテールスープです。私は、日本に駐在されていた、韓国企業の方の家に招待されて、ご馳走していただいたことがあります。私はソルロンタンよりこちらの方が好きです。

地方などに行って、やむを得ず駅前の食堂などで食べなければならない場合が、仕事で行っていた時はよくありました。そんな時、ハングル100%のメニューで食べられるものを選ぶコツは、「○○タン」か「○○パ」を選ぶことです。(ハングルは、それぞれ、です。覚えておくといいでしょう。それぞれ、何とかスープか、何とかご飯ですから、まず無難なものが出てきます。(もっともメウンタンとか例外はありますから、保証の限りではありませんが...)
 


 

 そういう「○○タン」の中では、ちょっとした高級料理の「サムゲタン」です。この写真は、2日目の昼に行った、「百済參鶏湯」というお店のものです。この料理は、鶏を一匹丸ごと使い、内臓を取り出して、その中に、餅米、高麗人参、栗、ニンニクなどを詰めて煮込んだものです。韓国では、「医食同源」の考え方が、ある意味では中国以上に強く、この料理はその代表例でしょうか。左下に見えるのは、人参酒です。南大門市場に行くと、人参の専門店がありますから、ここで土の付いた丸ごとの人参を買って、焼酎に漬けて自分で作ることもできます。(6年前くらいは、丸ごと1本が1万円弱でした。今はレートの分安くなっているのではと思います。)

右下は、日本と同じくおこわです。店によって栗ご飯が出てきたり、その他色々な混ぜご飯が出ることがあり、これも楽しみの一つです。


 
 
 
 

 最後は、ソウルからセマウルでテジョン(大田)まで行き、そこから市内バスでさらに30分ほど行った儒城温泉(ユソンオンチョン)にある、崔奎瑞豆腐専門店(チェーギューソ トゥブチョンモンジョム)での、「トゥブチョンゴル(豆腐寄せ鍋)」です。写真ではよく見えませんが、昔ながらの作り方で作った豆腐を使った鍋で、2-3人前が20,000ウォンでしたが、なんともいえずいい味でした。今回の最大のヒットはこれでした。

 この儒城温泉(ユソンオンチョン)は、以前お客さんに連れて行ってもらったことがあるんですが、ホテルの大浴場の入湯料は、わずか3000ウォン(=\280)でした。同行した2人は、ここで「伝統的」アカスリをやってもらいました。これは10,000ウォン。

(ディープな韓国ツアー「食べる」編は、ひとまず終わりです。)
 


 
 
 

前のページへ   ホーム